同じバルセロナに本拠を構えるライバルとのダービーマッチ。敵地に乗り込んだアンドレス・イニエスタは万雷の拍手に迎えられ、後半41分にピッチを去る際にはスタンディングオベーションで見送られた。

この夏の祭典で"世界一のゴール"を決めた直後、イニエスタはユニフォームを脱ぎ、亡き友へのメッセージが記されたインナーシャツを披露。警告覚悟のゴールパフォーマンスは、同じ土地でしのぎを削った同世代のライバルであり、親友でもあるダニエル・ハルケにささげたものだ。「たとえ同じピッチに立つことはできなくても闘う気持ちは常に一緒だ」ということを、イニエスタは最高の舞台で友に伝えた。

「ハルケ、君はいつも僕たちとともにいる」。こう記されたシャツは、ハルケを偲ぶセレモニーの際にクラブへと寄贈されている。万雷の拍手とスタンディングオベーションは、イニエスタの一連の行為に感謝と尊敬の意を示してのものだ。

母国を世界一へと導いたバルセロナのイニエスタ。彼はやはり"世界最高"のフットボールプレーヤーだ。