所属クラブでの活躍とは裏腹に、母国のエースとしては期待どおりの結果を残せずにいた。

彼が負傷で欠場した前節、チームは敵地で4-1の大勝。一部では、不要論までもが浮上した。

しかし、彼は心に決めていた。エースとしての証を、ピッチ上で示すと。

迎えたホームでの一戦、25分からピッチに登場したズラタン・イブラヒモヴィッチは前半だけで2ゴールを奪うと、後半8分には素早い動き出しでDFのマークを振り切り、打点の高いヘディングでハットトリックをマーク。さらに試合終盤、絶妙なスルーパスで味方のゴールを演出するなど、圧倒的な存在感を誇示した。

「僕のために走ってくれた仲間に感謝したい。良いプレーができたのはチームメートやファンのおかげだ」

エースとしての結果を残し、周囲への感謝を口にしたイブラヒモヴィッチ。

ピッチ上で誰よりも存在感を放つこと。そして、その存在感が周囲のサポートの下に成り立つことを理解すること。

ズラタン・イブラヒモヴィッチが"エースの証"を見せつけた。