母国の誇りを懸けた闘い。

5大会連続の本大会出場を目指して臨んだ東欧の雄とのプレーオフ。

ポルトガルを2012年の大舞台へと導いたのは、やはりこの男だった。

"最速の男"クリスティアーノ・ロナウドは、得意の無回転FKでチームに先制点をもたらすと、2－1で迎えた53分、一瞬の加速でディフェンスラインの裏へ抜け出す。そのままトップスピードで相手GKをかわし、ボールをゴールネットへと運んだ。

チームを鼓舞する不動のエースの活躍で勢いづいたポルトガルは、さらに3点を奪取。大量6ゴールで、本大会への切符をつかみ取った。

国民から寄せられる数多の期待と、膨大なプレッシャー。エース、キャプテンであるがゆえに受ける特別な重圧。足枷となりうる要素は数限りなく存在した。

しかし、C・ロナウドは強靭な精神力と圧倒的なスピードですべてに打ち勝ち、母国に歓喜をもたらした。

欧州最強の称号を懸けた闘い。すべては、大舞台で頂へと到達するために。

母国を力強くけん引する"最速の男"の加速は止まらない。