彼の2ゴールが、イタリアの覇権争いを大きく左右するかもしれない。

4月最後の日曜の夜、イタリアの首都ローマで、フットボールファンなら誰もが毎週見たいと思うような、息もつかせぬ好ゲームが展開された。それぞれの目標を達成すべく、両チームが激しくボールを競り合う。ジャッロロッソ(黄と赤)の愛称を持つクラブはインテルから王者のタイトルを奪うために、そしてブルチェルキアーティ(青に囲まれしもの)と呼ばれるクラブは4位の座を死守し、欧州最高峰の舞台へと18年ぶりの返り咲きを果たすために。

この夜は、ジャンパオロ・パッツィーニにとって最高のものとなった。1点のリードを許して迎えた後半7分、完璧なヘディングで同点弾を記録すると、試合終了5分前には鮮やかなスライディング気味のシュートで決勝弾をマーク。ジャッロロッソの希望を砕き、ブルチェルキアーティを逆転勝利へと導いた。

目指すは欧州最高峰のステージ。パッツィーニの準備はすでに整っている。