3日間にわたる「THE CHANCE」最終セレクションが終了。残念ながら、日本の代表としてセレクションに臨んだ4人の高校生はナイキアカデミーへの入団というチャンスを勝ち取ることはできなかった。

しかし、セレクションを振り返る彼らの言葉からは、4人がそれぞれにつかみ取った"もう一つのチャンス"を知ることができる。

■平野伊吹選手／尚志高校3年
「海外に来て、自分のボールを呼びこむ能力というか、コミュニケーション能力のなさを改めて感じました。日本にいると、そういう部分になかなか気づけなかったので、今回のセレクションでは大事なことに気づけたので良かったです。自分のこれからのキャリアを見据えても、すごくプラスの経験になったと思っています。日本で4人だけしか経験できていないので、この経験を無駄にしないように、ステップアップしていきたいと考えています」

「具体的なプレー面で言うと、ドリブルとか技術的な部分では負けていない。でも、判断の速さというか、瞬時に正しいプレーを選択する速さはもっともっと磨いていかないといけないと感じました。ドリブルやパスも、もっと判断のスピードを高めていかないと、世界では勝てないなと。日々の練習で自分をどんどん追い込んでいきたいと思いますし、それが自信につながると思います」

■熊田陽樹選手／流通経済大学付属柏高校3年
「日本と比べて球際の強さはぜんぜん違う。丁寧にボールを止めて、リズムを作る動きはできましたが、なかなかリズムが合わないというか、タイミング良く抜け出してもボールが来ないということもありました。ゲームテスト中のけがについては、交代させられるのが嫌だったので、痛みをこらえて最後までプレーを続けようと思いました」

「3日間を振り返るとハードなスケジュールでしたが、高校の部活で鍛えられてきたので、最後までやりきることができました。部活を頑張ってきて本当に良かったです。32人に選ばれた後は、『日本人として頑張る姿をみんなが期待していると思う』と、平野君と宮崎君にも励まされたので、悔いのないように自分のすべてを出そうと思いました。実際、悔いはありません」

「最終選考で落ちて、感じるものはあります。もっと、細かいところも見られているという意識でプレーすれば良かったかなと。自分をアピールすること、周囲とのバランスを取ること、その両立が重要ですね」

■宮崎弘輝選手／法政大学第二高校3年
「今回の経験を大学でも生かしていきたいと思います。まだプロになるチャンスはあるはずですし、大きい目標を持って大学でも努力を続けていきたいと思います」

「セレクション、海外の選手との交流も含めて、すごく貴重な経験ができました。自分にとっては、プラスばかりの最終セレクションだったと思います。こういう経験ができて、自信にもなりました」

「こういったチャンスがあれば、今後もチャレンジしたいです。いろいろなところにチャンスがあるなと感じて、見てくれる人は見てくれていると感じました。これからは、自分からそういう可能性を見つけて、どんどん挑戦していきたい、そのための準備をしていきたいと思います」

■木下ロベルト選手／益子芳星高校3年
「最終合格者の8人については、すごく納得できるところがありました。それぞれ特徴があって、フィジカルが強かったり、テクニックが高かったり、ボールさばきがうまかったり、自分から見てもあの8人はうまいなと思いました」

「今後は大学に進学して、プロへの道を目指したいと思います。世界の選手と闘って、素晴らしい経験ができたので、この経験を生かしながら努力を続けて、いつかプロになりたいです」

「今回のセレクションでは、ディフェンス面でたくさんのことを学びました。ボディコンタクトだけを見ても、他の国の選手は気持ちもかなり入っていて、球際ではガツガツきますし、日本ではあまりそういうことがないので、とても貴重な体験でした。攻撃面では、状況判断の速さが必要だと痛感しました。自分の課題に気づけたことが最大の収穫と言えるかもしれません」

世界との闘いを通じて体で感じ取ったことは、フットボールプレーヤーとしての成長を促す最良の糧となるだろう。彼らの挑戦は終わらない。フットボールの母国で行われた「THE CHANCE」最終セレクションで、4人の高校生は「さらなる成長のためのヒント」という最高のチャンスをつかみ取った。

すべての若きフットボールプレーヤーにとって、チャンスの扉は常に開かれている。NIKEFOOTBALLでは、「THE CHANCE」プロジェクトを継続的に開催していく予定。今後もNIKEFOOTBALLからの情報に注目してほしい。