華麗なパス回し、圧倒的なボール支配率、高度な技術、驚異的なまでの決定力。

スペクタクルに満ちたバルセロナのフットボールに人々は酔いしれた。

たぐいまれな「個の力」を組織が生かし、組織が「個の力」を最大限に高める。世界一の称号を懸けた闘いの舞台で、バルセロナがフットボールの真髄を見せつけた。

美しく勝利すること。バルセロナは自らの哲学を貫き、2度目のクラブ世界一に輝いた。

すべての局面で南米王者を凌駕したバルセロナ。その強く美しいフットボールは、世界最強の称号にふさわしいものだった。

「最高の勝利だ。だが、これで終わりではない。我々はこれからも勝ち続けるつもりだし、成長していく。それが我々の目標だ」

2度目の世界王者に輝いた直後、指揮官はそう語った。

勝利に満足することなく、さらなる高みを目指す姿。それが世界中のファンを魅了してやまないバルセロナの「絶対王者」たる所以でもある。

強いだけではない、美しいだけでもない。見る者すべてを熱狂に巻き込むスペクタクルなフットボールを、王者バルセロナは追い求め続ける。

このファイナルが終わりではない。

勝利以上の熱狂がここにある。