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2010.12.08

「THE CHANCE」風間八宏氏からのメッセージ

日本の最終選考を勝ち抜き、イングランド行きの切符を手に入れた木下ロベルト選手、平野伊吹選手、宮崎弘輝選手、熊田陽樹選手の4名。審査委員長を務めた風間八宏氏は今回のセレクションをどう感じたのか。「THE CHANCE」日本最終選考の印象、この年代のプレーヤーへのメッセージ、そして合格者4名への激励には、チャンスをつかみ取るための重要なヒントが隠されている。

合格者の発表後、風間氏はまず、「THE CHANCE」日本最終選考の印象について次のような言葉を残した。

「大切なのは、止めて、蹴って、運べるといったところだと思う。それは、日本だろうとヨーロッパだろうと南米だろうと変わりないこと」

「4人を選んだ理由としては、それぞれ特徴があった。ボール扱いが柔らかだったり、スピードがあったり、コンタクトが強かった。自分の特徴を長い時間出せた選手。今回はそういう選手を選んだ」

「また、これから先どうなるかという視点で見た。"武器"がどれくらいあるのかなと。裏を返すと、もう少しトレーニングを変えていけば、"武器"が出るんじゃないかと思う。その可能性を感じた」

続いて風間氏が語ったのは、この年代のプレーヤーに向けてのメッセージ。チャンスをつかむために普段の練習から心掛けるべきこととして、ボールを大事にすることの重要性を説いた。

「ボールを大事にしてほしい。ボールをどれだけ大事に扱えるかというのが、選手の質になる。どれだけボールを大事にしてサッカーができるかで、どれだけサッカーがうまくなるかが変わる。そして、そういう環境は指導者が作ってあげるものだとも思う」

「チャンスを重く感じる必要はない。要はボールをどれだけ大事にできるか、世界の舞台でもそう。『俺はこれだけ大事にしている』と言っても、それは当たり前。世界には、もっと大事にしているやつらがいる。それを乗り越えていければ、自分の力になる。この年代の人たちは力でのし上がっていくしかないと思う」

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そして、合格者4名への激励の言葉。各国の代表100名が競い合うイングランドでの最終選考に向けたアドバイスと海外で得られるものについて、自身の経験を踏まえながら次のように語っている。

「プレッシャーを感じてほしくない。向こうの選手は大きくて速いと思うが、しっかりとした技術があれば、どんな距離感でもプレッシャーは感じないはず。もし感じても、それを楽しんでほしい。そして、プレッシャーを感じないようになって戻ってきてほしいと思う。仮に不合格になったとしても、何か大きなものを持ち帰ってくれればいい。そうすれば、このプロジェクトは大きな意味を持つと思う。4人には、今以上のビックリする選手になってほしい。急に、そうはならないと思うけど、いろいろなことを感じてもらいたいなと」

「海外に行き、環境が違えば、自分が変わる。言葉の通じないところに行けば、五感を働かさなければいけないし、自分を表現するために、いろんな手段を自分で模索して使わなければならない。環境が違えば、いろんなものが研ぎ澄まされる。本来は日本でも、どこでもできなければいけないが、海外に行けばそれが比較的簡単にできる。順応できなければ、置いていかれる。その緊張感は選手にとって良いものだと思う」

4名の合格者発表で幕を閉じた「THE CHANCE」日本最終選考。しかし、「選ばれた4人も、選ばれなかった人たちもこれから」という風間氏の言葉どおり、チャンスは常にすべてのプレーヤーの前に開かれている。

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