待ち焦がれていた瞬間は、試合開始早々に訪れた。

左サイドでのスローインに素早く反応した宮市亮は、裏に出されたボールを圧倒的なスピードで追いかける。並走するDFに差をつけると、絶妙なファーストタッチで内に切れ込み、DFを一瞬で無力化させる。構えるGKの位置をしっかりと見極め、右足を一閃。ボールは鮮やかな軌道で、ゴールに突き刺さった。

驚異のスピード、完璧なタッチ、そして精確なシュート。

憧れの舞台でついに決めた、衝撃的な初ゴール。拳を力強く突き上げ、雄叫びを上げる宮市に、世界が驚き、日本が熱狂した。

「得意なスピードという個の力で、もっともっとそれを伸ばしていって、チームでも抜きん出るくらいの選手に、世界的に通用するプレーヤーになりたい」

スピードという「武器」とともに、「個の力」を磨き続ける日々。終わることのない挑戦の毎日が、限界の壁を取り払う。「Ryo Miyaichi」の物語はまだ始まったばかりだ。

宮市から目を離すな。その進化は、無限に加速していく。